「女子技藝 摘み製作新書」

先日、つまみ細工の古い本のお話を、コメントの返信中でちらっとしました。
その本がこちらです。
古いですよー。

明治40年発行 梶山彬著 「女子技藝 摘み製作新書」
摘み製作新書
明治40年というと1907年、もう100年以上前に発行された本です。
古いでしょう?
縦書きで旧かな遣いなのですが、活字が大きいので、古書の割に読みやすいです。
ただ読点ばかりで句点が使用されていないので、読んでいるうちに息が苦しくなってきます。
(わたしは黙読の際に文章が脳内にて音声で再生されるタイプのようです)
古い手芸書の場合、女子が勉強する教書としての役割があったのか、
大抵の本の頭書きには、その技術を学ぶに当たっての「大意」「心得」なるものが記載されています。
この本にももちろん、その心得がばっちりと書かれています。
耳が痛いんですよ、これが。

「如何なる素人でも、手解きさへ貰えば、左程六ケ敷はない、
 併しながら器用と不器用とは各自の稟性で、是以て致し方は無い、
 けれども上手と下手、熟と未熟とは製作の多少に關はるものなれば、
 成るべく澤山に手を下して見なければならぬ、
 とは云ひ無暗に材料を浪費にせぬやう慎しむことは第一の要件である
 左すれば、次第々々に格好も出来、色の配合等も上手になり、
 遂には精巧の域に達するのみならず、
 彼と是を自由自在に應用し將また轉換することをも得て、
 興味が無盡藏に至ります、」

ああ、耳が痛い、心が痛い。
ある中で工夫することでセンスを磨いていけるってことなんでしょうな。
あれがあったら…これがあると、うまくできるハズ…って夢見るような考えがあるようでは
在庫を増やし、お金を減らすばかりだし、
また、ただただ数をこなそうと、改善、改良もなく漫然と製造するだけでは、
それに伴って生まれるものは少ないぞ、よい方向には進まないぞってことなのかなぁ。
また新しいチップを買っちまったわたしにとっては、ひぃぃ、ごめんなさいと言うしかないですよ。
この本、いつでも読めるように出しておこう。

ああ、肝心のつまみ細工についてですが、
材料・用具のこと、
つまみ方の区別など基礎知識、技術から始まり、
簪、額絵、置物と大きな作品製作のための図案、レシピという上級技術へと移っていきます。
この図案がかわいい。
摘み製作新書図案

この本、近代デジタルライブラリーでも見ることができます。こちら→


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1 Comments

ちどり  

鍵コメさんへ♪

わたしは何もしていないのに、かえってお気遣いさせてしまうことになり、申し訳ないです。
おっしゃるとおりですね、今できることを先延ばししてはいけませんね。
…といいつつ、今朝もゆっくり始動。

遠い昔、とっくの昔に、既に技術を窮めている人々はいるわけなので、
今の時代の我々が殊更に先駆けようとする必要はなくて、
作りたいものを、好きなようにお作りになればよいのではないかと
好き勝手に針を動かしているわたしなんぞは思います。
既に鍵コメさんはオンリーワンをたくさん生み出しているではないですか!
それに惹きつけられている人も少なくないはずです。

また改めて御連絡させていただきます。
ありがとうございます。

2016/04/16 (Sat) 08:26 | REPLY |   

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