本物

昨日は雨。気温も下がり、肌寒かったですね。
桜も咲き誇っているのに、花見しているのはわたしだけでした。
桜の雨3

桜の雨2

といっても、わたしも花見目的で外出したわけではなくて、
目的の場所はここ、新潟市美術館。
広重と北斎

現在は企画展として原安三郎コレクション 広重ビビッドが開催されており、
前期、後期で展示作品が大きく入れ替わるそうなので、
16日までの前期中にどうしても見ておきたかったのでした。

やはり本物の持つ迫力、技術力というのは圧倒されますね。
絵画の筆跡にオーラを見るのと同様に、
版画でも、複製写真では決して味わえない、本物ならではの圧倒的な力がありますよね。
版に写る木目、雲母のきらめき、今で言うエンボス加工の陰影、細かい布目跡、
そして何より、どうしてこれほど緻密で美しいことができるのかという、職人の技術の高さ。
どれも図録では見えないものを、ものすっごい時間をかけて楽しんできました。
展示数が多いことや、平日にもかかわらず結構な数の観覧者がいたことから、
気の済むまでというわけにもいかなかったのだけれど、
それでも、展示場を出て、時計を見たら、3時間が過ぎていました。
後期は18日から。是非行かなくては。

この日に美術館へ行くことにした理由が実はもう一つあって、
同美術館内の市民ギャラリー(観覧無料)で
しろね絞り 絞と藍」 と題して、白根絞りのサークルが作品を展示されているからです。
白根絞り作品展

白根絞り、あまり聞いたことがないかもしれません。
かつては、鳴海絞り、別府絞りと並んで日本三大絞りの一つと言われていたこともあったようです。
新潟市でも講習会を開いたりして(基礎課程で2年を要します)、技術の保存、後進の育成に努めています。
わたしも、受講生募集がある度に、いいなぁって思っていましたが、バテンレースと並行して学ぶのはどう考えても無理です。
なので、地域の文化祭などで作品を見る機会があるときには逃さないようにしています、
今回の作品展、観覧者がわたしだけになるタイミングがあったので、係の方にいろいろと質問してまいりました。
販売をしているわけではなく、上記講習会で技術習得された皆さんが研究、製作、展示を続けておられます。
今回の展示も、大きなタペストリー等が並んでいます。
新潟市美術館での展示は本日までですが、今後も作品展は開催される予定があるそうですので、
お知らせを頂けるようにお願いしてきました。
情報がありましたら、きっとシェアいたしますので、機会があれば是非、ご訪問になってください。


帰宅後、久しぶりにネット徘徊。
様々な画像を見つけて、改めて痛感したのは、やはり技術がなければ表現できないってこと。
稚拙な技術では、出来上がるものに限界がありますね。
それってつまり「その人」が出るんだなってこと。
「よくもまぁ、これをドヤ顔して…」と、見る方にあきれられないように、練習しようと思ったのでした。
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 おでかけ

3 Comments

リーサ  

絞り

「絞り」も、美しくて素敵ですよね。日本の伝統の手技は、本当に素晴らしいです。
そうですか、3大絞りの1つは、新潟だったんですね。バテンレースも新潟だけ。すごいなぁ。でも、新潟の「伝統的工芸品」となると、京都につぐ2番目に多い16品目もある(!)のに、2つともはいっていない!
実は、「絞り」大好きなので、一昨年6月に愛知県の「有松絞り」のお祭りに行きました。実演もされていて、その手さばき?がすごかったです。ここでも後継者不足が問題になっていますが、全国から「絞り」を目指す若者を受け入れているようですね。
機会があれば、白根絞り、見てみたいです。

2017/04/16 (Sun) 04:41 | EDIT | REPLY |   

リーサ  

巡回

あと、「広重ビビッド」、巡回してたんてすね。大阪は、昨年秋、高島屋で開催されたようです。百貨店の催しはあまりチェックしないからなぁ。それに、昨秋は、忙しくて全く美術展に行けませんでしたし。1つでも行っていれば、チラシとかで気づけたかも。残念です。「初刷り」の凄さか…見てみたかったです。あと、九州が残っていますが。

2017/04/16 (Sun) 06:49 | EDIT | REPLY |   

ちどり  

リーサさんへ♪

新潟人は宣伝が下手だと言われます。枝豆しかり、洋ナシしかり、工芸品も。
そのために、なくなってしまったり、消えかけたものを復活させたというものがけっこうあります。

白根絞りに関しては、お客様のために技を尽くしているというものではなく、
地域のため、伝わってきたものをなくしたくないということで研究され始めたものなので、
有松絞りにある職人技の迫力、ため息が出るような技巧は見られないかと思います。
職人の手からなるものの凄みはやはり別格なのでしょうね。

都会はよいものを見られる機会が多くあって、羨ましいです。
地方では、機会を逃すと、次に巡ってくるかどうか。
初刷りでは、版木の線も潰れることなく、様々な技巧をこらしていますから、
そこは本物ならではの楽しみでした。
もう一つ、江戸ではたくさんの星が見えたのだなぁと思い、帰ってきました。

2017/04/16 (Sun) 07:28 | REPLY |   

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