産後うつ

産後うつか・・・わたしも経験がある。

お姉ちゃんを出産後、
うれしいはずなのに、
もっと楽しく育児できると思っていたはずなのに、
思うように育児できない自分が嫌で嫌で、
ものすごくダメな母親に思えて、
涙ばっかり出てきて、
どーんより落ち込んでいました。

思い返せば、それは病院にいるときから始まっていました。

この時期が最後だったみたいだけれど、
お産をしたお母さんが、同じ時間、同じ部屋に来て、
授乳をして、
赤ちゃんがちゃんと飲めたかなって体重を測ったり、
退院後の授乳指導があったりしたのです。

ちび子も同じ病院で出産しましたが、
もうそんなシステムではなく
完全母児同室になっていたので、
出産、育児も5年で変わるのねーって思いましたもの。

ほかのお母さん方は、
わたしと同じ初産婦さんであっても、
皆さんとっても上手におむつ換えをして授乳をして、
赤ちゃんににっこり微笑んで。

でも、うちのお姉ちゃんは泣いてばっかり・・・。
わたしが嫌いなの?と思ったくらい。
落ち込んでいる時期だからそう感じたんですよね。
赤ちゃんなんだから、泣くのは当たり前なんですよ。
なのに、自分の赤ちゃんにさえも責められている気になるの。
今になれば分かるんですよ。
冷静に考えれば当たり前なんですよ。
病院で決められた時間きっかりに赤ちゃんがおなかが空くわけじゃないもの。
ただ単にわたしに抱っこしてほしくて泣いていたのかもしれない。
一度にたくさんおっぱいを飲める子もいれば、
少しの量を回数を多めにという子もいて当然なんですよ。
でも、そのときはもう、病院の指導どおりにならないことが
何かわたしにいけない点でもあるんじゃないかと落ち込みました。
赤ちゃんに、ごめんね、ごめんねって何度も言ってた。

退院後、実家に戻ってからもその落ち込みはしばらく続きました。

両親は初孫に大喜びで
それはそれはかわいがってくれて、
わたしのことも気遣ってくれて、
恵まれた環境にいられました。
でも、そんな親の気持ちさえ
そのときのわたしには素直に、好意的に受け取れなかった。
わたしがダメな母親だから手伝ってくれるんだって、
手を出さずにはおれないんだって思って。
嫌な子だったな、わたし。

お姉ちゃんが3ヶ月ぐらいになると随分と気持ちも落ち着いてきました。
そのころに、ようやく実家から自宅へ戻りました。
それまでは周囲も
とても母児二人きりにはできないと思っていたんでしょうね。
わたしもとっても自信がなかったし。


ある日、ぱあっと視界が晴れる出来事がありました。

やっぱり「外気に触れさせましょう」なんていう指導を守って
生真面目にお散歩していたときのこと。

いや、このころは出産後よりは育児も楽しめるようにはなっていたのですが、
それでも、生真面目に、言われたとおりに、と思っていたのですね。

しかもわたしはベビーカーは使わないと決めていたので
どこへ行くにも抱っこかおんぶ。
その日は日傘をさして抱っこしていたように記憶しています。
くっついて歩くには少し暑い日でした。

自宅近くに遊歩道がありました。
住宅街を細長く通るレンガの道は
緑が多く、静かで、車も来ないので
わたしも気に入っている道でした。

ちょうど小学生の下校時間とぶつかりました。
3年生くらいかな、赤いランドセルの女の子が
「赤ちゃん、見てもいいですか?」と声をかけてくれました。
その後しばらく並んで歩いていました。
とても人懐っこい、礼儀正しい女の子でした。
その子と話しているうち、
何の話だったかは覚えていませんが
わたしがくすくすと笑ったのです。
すると、抱っこされていたお姉ちゃんもニマーっと笑いました。

その女の子が
「あっ、赤ちゃんが笑った!かわいいねー
お母さんが笑ったから赤ちゃんも笑ったんだねー」と言いました。

はっとしました。涙が出そうでした。
そうか、簡単なことだったんだ。
お母さんが笑っているから子供も嬉しい、
お母さんが笑っているから子供は安心できる、
なんて簡単なこと!

その女の子に「会えて嬉しかったわ、ありがとう」と言って別れました。

それ以来、また会えるかしらと期待してお散歩に行くのですが
とうとう会えずに、わたしは引っ越してしまいました。

それからは病気のことが書いてある本だけを残し、
育児書というものは処分しました。
子供をしっかり見ていればこの子の希望は分かるはず。

おかげで、ちび子の赤ちゃん期の子育てはそれはもう楽しかった。
ちび子もよく泣く赤ちゃんで、全然寝てくれなくて
おんぶしたまま朝日を何度も拝みました。
とにかく眠かったけれど、でも楽しかった。
欲しがるときに、必要なことをすればいい。

後になって、わたしが落ち込んでいた時期のことを
母と話したことがあります。
「情報がありすぎるというのも大変なんだね」と母が言いました。
そのころのわたしはいろんなものに振り回されていたのだと思います。
何かに頼りたい気持ちもあっただろうと思います。
目の前の子供をしっかり見ていればいいのだな、
それは今も同じだなと
改めて感じます。
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