総漆のボタン

糸ボタンではないけれど、
とっても格好いいボタンを見たので、こちらのカテゴリに。

最近、こんな動画を見つけました。
村上堆朱の職人さんが螺鈿のボタンを作っている動画。
こちら↓です。

素敵ですよね、このボタン。
村上堆朱は堆朱っていうぐらいですから、
赤い漆で、力強い彫りの施されているものというイメージを持っていました。
黒いものもあるんだー、いいなぁ、
でも、匠の手になるものでは、きっと小さくても高価で、
わたしにはとても手が出ないだろうな、
それでも、今度村上に行ったときには実物を見てみたいなと思って、
この動画に見入りました。


近くのデパートで、全国職人展をやっています。
今日、ちび子の習い事を待つ間、時間ができたので、寄りました。
そこに、村上堆朱の工房が出店なさっています。
川村庚堂漆器店さん。
動画の記憶も新しかったので、
なんてタイムリー、もしかしたら、ボタンがあるかしら…と思い、店頭へ足を運ぶと、
ありました!!
動画で見たものは螺鈿ボタンで、木地に漆を重ねていくボタンですが、
こちらのお店のボタンは総漆
木地がないのです。
ということは、そう、お洗濯がきくのです。
漆なのに水OKってすごいですよね。

商品としては、各色に大小がありました。
オンラインショップにも置いてあります。)
クリックして商品画像を拡大してもらうとよく分かるのですが、
不規則な縞模様が出ています。
これは、その塗り重ねられて肥厚した漆を磨くと、
下に重なった漆が見えてくることによって出てくる模様です。
周が均一な縞模様はわたしも目にしたことがあります。
それは職人さんがどういう模様を出すか、
計算して漆を塗り重ね、磨いていくから出せる模様なんですよね、きっと。
このボタンの縞は不規則です。
これにもちゃんと理由がありました。
動画にもありますが、
いきなり木地に筆を下すわけではなくて、
1度、台の天板で筆をならしていました。
ちょうどパレット上の絵具と筆をならすような感じで。
毎日の仕事のうちに、
自然と、職人さんが仕事をした分だけ
漆が塗り重なっていくそうなのです。

先代が亡くなられた後、
その漆板を剥がして、
3代目が作ったのがこのボタンなのだそうです。
なので、このような、計算だけでは出せない縞模様が現れるのですね。
すごいなー。
お話を聞いていて、
長い時間の流れと、職人さんの仕事を思って、少し感動しました。
少々高値なのも納得です。

ちょっとすぐには手が出せなかったので、
村上のお店に行けば置いてあるということをお店の方に確認して、
売り場を離れました。

が、ここまで文章を書いてから、気がつきました。
いつでも、いつまでも、このボタンが売られているというわけではないですね。
だって、先代の漆板から作られているわけですもんね、
素材がずっとあるわけではないです。
どうしても欲しいというなら、売り切れる前に買わないと、ですね。
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